Azure Blob Storageストレージアカウントでバージョン管理を有効化する設定について
このブログシリーズ 「クラウドセキュリティ 実践集」 では、一般的なセキュリティ課題を取り上げ、「なぜ危険なのか?」 というリスクの解説から、 「どうやって直すのか?」 という具体的な修復手順(コンソール、Azure CLI、Terraformなど)まで、分かりやすく解説します。
この記事では、Azure Blob Storageストレージアカウントでバージョン管理を有効化する方法について、リスクと対策を解説します。

ポリシーの説明
Azure Blob Storageのバージョン管理機能は、BLOBオブジェクトが変更または削除されたときに、以前のバージョンを自動的に保持する機能です。この機能を有効にすることで、意図しない変更や削除からデータを保護し、必要に応じて以前の状態に復元することが可能になります。
バージョン管理が無効な場合、BLOBオブジェクトが上書きや削除されると、以前のデータは完全に失われ、復元することができません。コンプライアンス要件やデータ保護の観点から、本番環境では必ず有効にすることが推奨されます。
修復方法
コンソールでの修復手順
Azure コンソールを使用して、Blob Storageのバージョン管理を有効にします。
- Azure ポータルにログイン
- https://portal.azure.com にアクセスしてログインします
- ストレージアカウントに移動
- 左側のメニューから「ストレージアカウント」を選択
- 対象のストレージアカウントをクリック
- データ管理設定を開く
- 左側のメニューから「データ管理」セクションを展開
- 「データ保護」を選択
- バージョン管理を有効化
- 「回復」セクションで「BLOBのバージョン管理を有効にする」にチェック
- 必要に応じて、削除されたバージョンの保持期間を設定(推奨: 7日以上)

- 設定を保存
- ページ上部の「保存」ボタンをクリック
- 変更が適用されるまで数分待ちます
- 設定の確認
- 同じページで設定が「有効」になっていることを確認
- 必要に応じて、特定のコンテナーでテストを実施
最後に
この記事では、Azure Blob Storageストレージアカウントでバージョン管理を有効化する方法について、リスクと対策を解説しました。
バージョン管理を有効にすることで、意図しないデータ損失から保護し、ランサムウェア攻撃への対策、コンプライアンス要件への対応が可能になります。特に本番環境では必須の設定といえるでしょう。
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