Azure Database for MySQLの監査ログを有効化するセキュリティ設定手順
このブログシリーズ 「クラウドセキュリティ 実践集」 では、一般的なセキュリティ課題を取り上げ、「なぜ危険なのか?」 というリスクの解説から、 「どうやって直すのか?」 という具体的な修復手順(コンソール、Azure CLI、Terraformなど)まで、分かりやすく解説します。
この記事では、Azure Database for MySQLで監査ログが有効化されていない問題について、リスクと対策を解説します。
ポリシーの説明
Azure Database for MySQLにおいて、監査ログ機能が有効化されているかを確認します。監査ログは、データベースで実行されるすべての操作を記録し、セキュリティ監視、コンプライアンス対応、トラブルシューティングに必要不可欠な機能です。この機能により、誰が、いつ、何を実行したかを完全に追跡できます。
修復方法
コンソールでの修復手順
Azure コンソールを使用して、監査ログを包括的に有効化します。
1. Azure Portal にログイン
- https://portal.azure.com にアクセス
- 管理者権限を持つアカウントでログイン
2. 対象のMySQL サーバーを選択
- 「すべてのサービス」→「Azure Database for MySQL サーバー」を選択
- 監査ログを有効化したいMySQLサーバーをクリック
3. サーバーパラメーターの設定画面を開く

- 左側メニューの「設定」セクションから「サーバー パラメーター」を選択
4. 監査ログの基本設定
- 検索ボックスに「audit」と入力して関連パラメーターを表示
必須設定:
audit_log_enabled: 「OFF」から「ON」に変更audit_log_events: 監査対象イベントを設定- 推奨値(包括的監査):
CONNECTION,DML,DDL,DCL,ADMIN,TABLE_ACCESS - 注意: パフォーマンスへの影響を最小限にするため、監査目的に必要なイベントのみを選択することを推奨
- 推奨値(包括的監査):
詳細設定:
audit_log_include_users: 監査対象ユーザー(空白=全ユーザー)audit_log_exclude_users: 監査除外ユーザー(システムユーザー等)audit_log_statement_policy: 「ALL」(すべてのステートメントを記録)audit_log_connection_policy: 「ALL」(すべての接続を記録)
5. パフォーマンスとセキュリティの最適化設定
long_query_time: 2(スロークエリの閾値を2秒に設定)slow_query_log: 「ON」(スロークエリログも有効化)log_queries_not_using_indexes: 「ON」(インデックス未使用クエリを記録)log_throttle_queries_not_using_indexes: 60(同一クエリの記録制限)
6. 設定の保存と適用
- ページ上部の「保存」ボタンをクリック
- 確認ダイアログで「はい」を選択
- 設定反映まで数分待機
7. 診断設定の構成(ログの転送先設定)
- 左側メニューから「監視」→「診断設定」を選択
- 「+ 診断設定を追加する」をクリック
診断設定の詳細:
- 名前: 「mysql-comprehensive-audit」
- ログカテゴリ:
- ✓ MySqlAuditLogs(監査ログ)
- ✓ MySqlSlowLogs(スロークエリログ)
- 送信先:
- ✓ Log Analytics ワークスペースに送信(リアルタイム分析用)
- ✓ ストレージアカウントにアーカイブ(長期保存用)
- ✓ イベントハブにストリーミング(SIEM連携用)
8. ログ保持期間の設定
- ストレージアカウントでの保持: 365日以上
- Log Analyticsでの保持: 90日以上
- 法規制要件に応じて調整
最後に
この記事では、Azure Database for MySQLの監査ログを有効化する手順について、リスクと対策を解説しました。
監査ログは、セキュリティの要です。「誰が」「いつ」「何を」実行したかを完全に記録することで、セキュリティインシデントの予防・検知・対応が可能になります。また、各種コンプライアンス要件への対応も容易になります。
設定は一度行えば継続的に機能しますが、定期的なログレビューと分析が重要です。異常なパターンを早期に発見し、インシデントを未然に防ぎましょう。
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