DAX Clusterの暗号化を有効化してキャッシュデータを保護する手順

このブログシリーズ 「クラウドセキュリティ 実践集」 では、一般的なセキュリティ課題を取り上げ、「なぜ危険なのか?」 というリスクの解説から、 「どうやって直すのか?」 という具体的な修復手順(コンソール、AWS CLI、Terraformなど)まで、分かりやすく解説します。
この記事では、DAX Clusterの暗号化を有効化してキャッシュデータを保護する手順について、リスクと対策を解説します。

ポリシーの説明
DynamoDB Accelerator (DAX) は、Amazon DynamoDB専用のフルマネージドインメモリキャッシュサービスで、マイクロ秒単位のレイテンシーを実現します。DAXクラスターの保管時暗号化(Server-Side Encryption at Rest)を有効にすることで、ディスクに書き込まれるすべてのデータがAES-256暗号化アルゴリズムにより保護されます。これにはキャッシュデータ、設定情報、ログファイル、スワップファイルなど、DAXクラスターが管理するすべてのデータが含まれます。
修復方法
重要な制限事項
既存のDAXクラスターでは暗号化を後から有効化することはできません。 暗号化はクラスター作成時にのみ設定可能で、一度作成されたクラスターの暗号化設定を変更することはできません。暗号化を有効にするには、新しいDAXクラスターを作成し、アプリケーションを移行する必要があります。
コンソールでの修復手順
AWSのコンソールを使用して、暗号化が有効なDAXクラスターを作成します。
ステップ1: DynamoDBコンソールにアクセス
- AWSマネジメントコンソールにログイン
- 「DynamoDB」サービスに移動
- 左側のナビゲーションペインから「DAX」を選択
ステップ2: 新しいDAXクラスターの作成
- 「クラスターの作成」ボタンをクリック
- 基本設定を入力:
- クラスター名:意味のある名前を入力(例:
my-encrypted-dax-cluster
) - クラスターの説明:任意で説明を追加
- ノードタイプ:ワークロードに適したインスタンスタイプを選択
- クラスター名:意味のある名前を入力(例:
ステップ3: 暗号化の有効化
- 「詳細設定」セクションまでスクロール
- 「保管時の暗号化」オプションを見つける
- 「暗号化を有効にする」チェックボックスをオン
- デフォルトでAWS管理キー(aws/dax)が使用されます
- カスタマー管理KMSキー(CMK)は現在サポートされていません
- 注意: この設定はクラスター作成後に変更できません
ステップ4: ネットワーク設定
- サブネットグループを選択または作成
- セキュリティグループを設定(必要なポートのみ開放)
- パラメータグループを選択(デフォルトまたはカスタム)
ステップ5: クラスターの作成と確認
- 「クラスターの作成」をクリック
- クラスターのステータスが「Available」になるまで待機(約10-15分)
- 作成後、クラスターの詳細ページで暗号化が有効になっていることを確認
Terraformでの修復手順
TerraformでDAXクラスターの暗号化を有効化については server_side_encryption
のフラグを有効化すればよいです。
# 暗号化が有効なDAXクラスターの作成
resource "aws_dax_cluster" "encrypted_cluster" {
>>>> Skip
# 暗号化設定 - 最も重要な設定
server_side_encryption {
enabled = true # 暗号化を有効化
}
}
最後に
この記事では、DAX Clusterの暗号化を有効化してキャッシュデータを保護する手順について、包括的なリスク分析と具体的な修復方法を解説しました。
DAXクラスターの暗号化は、キャッシュされた機密データを物理的な脅威から保護し、HIPAA、PCI DSS、GDPRなどのコンプライアンス要件を満たすために不可欠です。既存クラスターでは後から暗号化を有効化できないという制限があるため、新規クラスター作成時に必ず暗号化を有効にすることを強く推奨します。
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